李亜に好きな人が出来たのは一ヶ月前。



「かっこいい!」



朝あっていきなり李亜はそう言い出した。



「は?私が?」

「違うって!ああ、もう本当にかっこいい!」



意味がわからない私に李亜が一生懸命「かっこいい」といい続ける。
話を聞いていくうちに、李亜がその人のことを好きになったのだとわかった。



「頑張って!」



相手もわからず、私はずっとそれを言い続けた。
李亜に好きな人ができたのははじめてで、単純に嬉しかった。

それから三週間後、李亜から言われた。



「やったよ凛!付き合ってくれるって!」

「え・・・うそ・・・やったー!」



自分のことのように驚いた。



「明日さっそく紹介するね!」

「うん!」



楽しみだった。
でもこれが、最悪のシナリオの始まりだったんだ。