「小さくて、何てかわいいんだろう」


あたしは光希を見るたびに、そう思った。


ヒカルもかわいくて、かわいて、仕方がないという様子で光希をあやしていた。


こんなにかわいい子に会えて、あたしは幸せ・・・。


大好きな光希・・・。



本当の試練はこれからだった。


いよいよあたしのガン治療が始まる。


赤ちゃんがおなかにいる間は、もちろんレントゲン検査は一切できなかった。


放射線を浴びると、赤ちゃんに悪い影響があるからだ。


生まれてきたこの子のためにも、ガンに負けずに生きたい・・・。