今日は土曜日の朝。
人通りは少なかった。
あたしはホテルから、まっすぐ家に帰った。
「ただいま・・・」
玄関でそうつぶやいて、あたしは家に上がる。
だけど返事はない。
母があたしに
「おかえり」
と言ってくれたことなんか、一度もないのだから・・・。
母は恋人と酔いつぶれて、居間で寝ている。
あたしがきのう家に帰って来なかったことさえ、気づいていないだろう。
あたしはカバンの中から、3万円の入った封筒を取り出した。
このお金は、絶対に母に見つかってはならない。
もしも見つかってしまえば、母が酒代に使ってしまうだろうから・・・。
あたしは封筒から1万円だけ取り出し、残りの2万円は残したまま、封筒を押入れの中の古い布団の一番下に隠した。
この布団はもう何年も使われずに、押入れの中に入れっぱなしになっている。
ここなら、母に見つかることはないだろう。
人通りは少なかった。
あたしはホテルから、まっすぐ家に帰った。
「ただいま・・・」
玄関でそうつぶやいて、あたしは家に上がる。
だけど返事はない。
母があたしに
「おかえり」
と言ってくれたことなんか、一度もないのだから・・・。
母は恋人と酔いつぶれて、居間で寝ている。
あたしがきのう家に帰って来なかったことさえ、気づいていないだろう。
あたしはカバンの中から、3万円の入った封筒を取り出した。
このお金は、絶対に母に見つかってはならない。
もしも見つかってしまえば、母が酒代に使ってしまうだろうから・・・。
あたしは封筒から1万円だけ取り出し、残りの2万円は残したまま、封筒を押入れの中の古い布団の一番下に隠した。
この布団はもう何年も使われずに、押入れの中に入れっぱなしになっている。
ここなら、母に見つかることはないだろう。


