「あのさ、美輝ってなんか、昔のわたしに感じが似てるところがあるんだよね。

だから放っておけないっていうのかな・・・」


少しして、奈緒子さんが言った。


「えっ・・・?」


あたしはびっくりして、奈緒子さんを見つめた。


看護師としててきぱき仕事をこなす奈緒子さんは、いつもかっこよくて、売春なんかに手を染めているあたしとは大違いに見えたからだ。


「うん、10代の頃のわたしに」


それから奈緒子さんは、ゆっくりと彼女の過去を話し始めた。