少しして、葉月の家のドアが

静かに開いた...。

小さく開いた扉の隙間から

「柚...??」

そう、小さく言った葉月の顔が見えた...。

...葉月が、私の名前を呼んでくれた...。

ただそれだけのことに

ものすごく安心して

いままで思っていたことが

次々とあふれ出した...。

「葉月...、私...私...

受ける高校かえるって言われて...

ものすごく、ショックだったの...!

それで、ついあんなこと言っちゃって...

本当にごめんね...!!

ごめんね、葉月...。

それに...それに私...」