幸せの契約

「では、鈴様。
お出掛けの準備をしてください。
終わりましたら買い物に行きましょう。」


生き生きと話し出す犬居さん


「買い物?」

パジャマのまま立ち尽くす私


「今夜のパーティーへ出席なさる準備をしなくてはなりません。
美容師は後程こちらに呼ぶとして…ドレスなど必要なものは揃えなくてはなりませんので。」




あぁ
ドレスね…


ドレス!?



「では。
私は失礼いたします。準備ができましたらお呼びください。」



そそくさと
出ていった犬居さん


あの執事めぇ……



まんまとハメやがった



ドレスかぁ


いやだなぁ


私…今までそんな格好したことないのに



不安だぁ…