―知稀―
「百合?ごめんな。心配かけただろ?」
「・・・ううん。私こそっ・・ごめんなさい。」
百合は泣きながら言った。
「ってか知稀どっから落ちたんだよ。」
「どっからってあそこから。」
俺は崖を指差した。
「はぁ!?あそこから落ちた!?だって軽く20メートルはあるぞ!!」
「あぁ、俺紗恵の影響で水泳やってた時飛び込みもやってたからそれで・・・」
「でも、普通は焦るだろ!?」
「ここの崖で何回も飛び込んでるからな紗恵と。」
「あぁそう。じゃあ俺帰るわ。」
翔が帰っていった。
「百合。帰ろう。」
俺は百合に手を差し出した。
「立てない・・・」

