♯゜+姫+゜♯







俺が崖についた頃百合はほとんど崖の先にいた。




「百合。」



俺が呼ぶと泣きながら何か言い出した。




「ともくんさぁ、私に期待させる事言わないで。

 好きとか全部うそだったんでしょ。

 嫌いだったんなら嫌いってはっきり言ってくれればいいじゃん。」




「俺、百合の事嫌いじゃない。好きだし。」




「嘘ばっか。七海が好きなんでしょ!!もう私にかまわないで。」




「俺は七海なんか好きじゃねぇ。俺は百合だけだ。愛してるのは百合だけだ!!」



俺は走って崖の先にいる百合のところに近づいた。




「ともくん来ないで。もうそんなうそ聞きたくない。来たら飛び降りる。」



それでも俺は近づく。



「ともくん!!来ないでよ。」



「無理。俺百合の事マジで好きだから百合を助ける。」



「期待させないで!!」



百合はマジで飛び降りそうだ。



「待て。」



俺は百合の腕を引っ張った。