―知稀―
俺は気持ちよく寝ていた。
なのに隣で起きろとうるさい声が聞こえる。
次の瞬間俺はかなり焦った。
「ともくん、起きて?」
すごい甘い声でつぶやかれたから。
「百合?今の声百合?」
「そうだよ。」
俺は百合の声だとわかって内心ホッとしているがかなり焦っている。
朝ごはんを食べて読書をしていると機内アナウンスが聞こえてきた。
「お客様、ご搭乗ありがとうございました。まもなく着陸いたします。シートベルトをお閉め下さい。本日は誠にありがとうございました。」
飛行機から降りて荷物を取りに行く。
空港を出てから歩いて5分。
リゾート地に着いた。
部屋はコテージがあり、ひとつのコテージに1階と2階がある。
部屋割りを決めたのは圭斗くんと俺の親父の光(ひかる)だ。
それぞれの階に一部屋ずつあり大人は夫婦同士で、子供は勝手に決めろと4つ部屋を渡された。

