Sweetなキミへ

2月14日

朝っぱらから女子たちはピンクオーラでいっぱいになっている


ある意味怖い……


だいたい俺は寝不足だ

昨日と一昨日ほど、チョコレートを作った日はないかもしれない

その日、学校から帰った我が家は、ある意味で戦場と化していた

本気で逃げようかと思ったが、そのあとの方が怖くて、結局着替えて厨房に立つ

元々ここのスイーツを作っているのは俺の親父だ

あとはパティシエの佐々倉さんに朝生さん

いつもはたいていこの3人でまわる事が出来るのだけれど、ここ3日間くらいは見習いも見習い、猫の手くらいにしかならない俺の手も使えるもんは使っていた

厨房も戦争だったが、店頭も店頭で戦争だったそうだ

姉貴とお袋、それにバイトの人たちが、ヘロヘロになって片づけをしていたのを思い出す

そうやって迎えた今日だ

眠くてしょうがない