Sweetなキミへ

まぁ、こんな文句を言いつつも、俺の家では収入源

ありがたくそのイベントに参加するわけだが……


「お!CMも流れだしたわね~♪もうそろそろ本腰入れて準備しないと、お客様に対応できないわぁ」


CMを見ながらそう言う姉貴は、続けて俺に「今年は店頭に出てきてよ!」と誘ってくる


「絶対パス!!学校の女子も来るじゃん、うちの店」


俺がこの家に住んでいて、しかもケーキを作っているなんて事はトップシークレット

だから、放課後何をしているかつけさせない為にも、俺はさっさと家に帰る

そのミステリアスさが、また学校内でうけているらしい……

ばれたら一体どうなるのやら……

男がお菓子?

そんな風にバカにされたと思うと怖くなる


「あんたもバカよね~全くそのルックス持って店頭出てくれたら、売り上げ倍増なのに」


そう姉貴がぼやいていると、ふと思い出したかのように彼女は俺に向き合った


「そういえば、拓哉!あんた今年は遥ちゃんからチョコもらえそうなわけ?」

「なっ!何でアイツに!!」


そう言って反論してみるが、きっと(いや、絶対に)姉貴には俺の気持ちはバレている


「あんたも素直じゃないわね~。あ、そだ!逆チョコ、良いじゃない?遥ちゃんに渡してみたら?」


その言葉に俺は「はぁ!?」と反論するが、少しどうしようかと考えている自分に気がついて、何だか顔が熱くなった