陽菜、お前が感じてたのはやっぱり「兄」としての俺だよ。



お前が花火をしながら言ってくれた告白は、


本当は涙がでるくらい感動してたんだ。


だから何もしゃべれなかった。



あの時の俺はまだまだガキで、どうしていいのかわからなかったんだ。


ただ、


お前をずっと守りたいという想いは変わりはなくて。

しかも同じ家で過ごす「兄」の立場に正直とまどってたんだ。


あの時はまだ「お兄ちゃん」でいたかった。




こんなに後悔することになるなんて思わなかったけどね。



好きだ。



その一言が言えない。



……でもね、



矛盾してるかもしれないけど、俺はお前の「お兄ちゃん」だってことに一度も後悔したことはないんだよ。


また笑って花火しような!
いっぱいいっぱい買ってくるから覚悟しとけよ。


*** 完 ***