カレー

『カレーのある部屋』


一体どれほどの

夜を流れれば

この胸の中のカレーは

ワタシにとって

本当の意味で

思い出になるのだろう

オトコたちは

よどんだ夜の様に

ワタシを通り過ぎていく

いろんな事に疲れて

部屋に帰っても

母親のカレーの匂いは

そこにはなくて

ワタシは負けそうになる

そんなときは

一人でカレーを作って

カレーの匂いを残して

部屋の中を母の面影

残して眠りにつく

「おやすみなさい」