2時間でとりあえず仕事のメドをつけた。バカはバカなりに…。
支店長に一言告げて、現場のスーパーへ向かう。
夕方も近付き、買い物客で賑わいを観せている。その中で黙々と果物の品出しを続ける加藤さん。
「ちゃんとやってるか?」
段ボールから真っ赤なリンゴを取り出し、そう言って品出しの手伝いをする。
「ちゃんとやってますよ。見て分かりません?」
ふいに声を掛けた俺に少しビックリしながらも、ほんの数秒俺を見てそう言うと、また黙々と作業を続ける。
「口だけは達者だな。」
「ありがとうございます。」
別に誉めてはいないが、そこら辺は彼女も知っているだろう。ニコリともせずに作業を続ける。
“いらっしゃいませ〜”
通り過ぎるお客様に挨拶をしながら、品出しを終える。


