「遠距離だからこそ、お互いの思いを確かめられたり、絆が強くなったり…そういう事もあるんだよ。」
「…のろけですか?」
さっきまでの勢いはどこえやら…少し苛立ってる口調の加藤さん。
「…のろけかもな。俺はミクが好きだし、ミクも俺の事が好き。2人共信じてるから…距離なんかに負けないよ。」
ちょうど会社の前に着いた所で振り返り、少し照れ隠しの笑顔を付けてそう言う。
面白くないといった表情の加藤さん。何か言いたそうだが、口を尖らせモゴモゴしている。
「2時間後、現場での研修に入るから、それまで会議室で資料に眼を通して待ってて。」
そうご機嫌斜めの加藤さんに言って、会社に入ろうとする俺の背中の方から聞こえた一言。
「課長のバーカ…」


