【コラボ短編】Zの未来


朝礼も終わり、早速仕事に取り掛かる。今日1日のスケジュールを整理し、いつも以上のスピードで仕事をこなす。


新人指導は、1日の大半の時間を取られる。スーパー等のバイト経験者ならともかく、1から教えようとなるとこっちも大変。


頭を下げながら、自分の仕事を他の人へ割り振り、頼んで回る。


みんな快く引き受けてくれるのが、逆に心苦しい。自分の仕事もあるだろうに、嫌みの1つも言ってくれた方がましだ。


そんな事を思う俺は、課長の器じゃ無い気もするが…


1日の仕事のメドも付き、自分の机に戻る。引き出しから、新人指導マニュアルなる資料を取り出し、コピーを頼む。


「ありがとう。」


コピーされた資料を受け取り、目を通す。ミクの新人時代が思い浮かんで来て、思わず吹き出しそうになる。