「…ゴホン、幾分話は逸れたが…今日11時に会議室に来てくれないか?」
だいぶ話は逸れた気がするが、そこには触れず11時に会議室という所に触れてみた。
「何ですか?」
「うん。この時期になんだが、今日から新人さんが入るから、その指導役をお前にと思ってな。」
そう言ったと思うと、椅子から立ち上がり、俺の肩をポンポンと2度程叩いて、部屋から出ようとする。
指導役かぁ…今日も割と忙しいんだけど……お菓子のバイヤーとの打ち合わせ、ホワイトデーに向けての戦略会議、生鮮売場の見直し。
はぁ〜弱ったな〜と頭を掻きながら、今日1日のスケジュールに頭を巡らせてる俺に支店長が一言。
「お!そうだ喜べよ!新人は可愛い女の子だからな!」
ハッハッハと部屋を出る支店長。しかしそれを聞いて、俺は余計に気が重くなった…。


