「聖夜、お前挨拶しろ。」
「バカ兄貴の弟の田中聖夜(たなかのえる)です。よろしくね。美優姉ちゃん!」

えっ、今なんて言った?
廉の方を見ると廉もびっくりした様子だった。

「聖夜くんなんであたしの名前知ってるの?」

「だって、いつもお兄ちゃんが美優姉ちゃんのこと言ってるから!」

聖夜がそう言った瞬間廉が頭を叩いた。

「痛い!俺何も悪いことしてないじゃん!」

「お前は速く自分の部屋に行け。」

「分かったよ!早く行きます!」

そうして、聖夜くんはリビングからいなくなってしまった。