『あ・・いえ・・・。』 驚いて、私はつい言葉を詰まらせてしまった。 「聞いたよ、お母さんから。 えっと・・・真由美ちゃん?だっけ?」 『はい・・・。』 「真由美ちゃんの気持ち、分かるよ。 実は僕の父も病気でね。僕が中3の時、息を引き取ったんだ。」 その人は少し、切ない笑顔で微笑んだ。