「こういう時は、泣いていいんだよ」 「……」 黒は、 固い 重い 冷たい なんだか そんなイメージ でも彼は 柔い 軽い 優しい これだけ黒を身につけている人なのに、 珍しいな。 「……ありがと」 黒崎はにこりと笑った。 「泣いてる千夏チャンにも興味あるけど、やっぱり笑顔が一番だよ」 黒崎は手をヒラヒラ振って オレンジの教室から 出て行った。