「人間てさ」 「は?」 いきなり話題をそらされたような気持ちに腹が立った。 「人間てさ、いらないんならいいよって言われると欲しがる生きものだと思わない?」 腹が立って 根津にフリスクの空ケースを投げ付けた。 「……」 「……」 ちょっとした沈黙。 ちょっと笑ってみた。 根津も笑顔だ。 ちょっと嫌な予感。 ちょっとと言わず……だいぶ。