「なん……」



「待ってた」



なんで居るの?



全て言い終わる前に
根津は答えた。




校舎内でチャイムが鳴いた。



「……」

「……」




根津は
あたしの目を見たまま逸らさない
あたしは漆黒の瞳
奥が見えない根津の瞳に吸い込まれる。逸らせない。



学校門の所にヤンキーみたいに座ってあたしを見上げる。



根津




「おごってくれるんでしょ?」




根津は 聞いた。