「……」 「……」 ちょっとした沈黙が流れた。 雲も一緒に流れてった。 「ふはっ」 笑いを吹き出した根津の方を見た。 「お前、自分の事慰めたら?」 「え゙?」 それは、どういう。 「お前だって黒崎と別れたばっかりじゃん」 「あ゙…ゃ…そのー」 あたしがゴニョゴニョうじうじしていると根津がもう一度笑いを吹き出した。 「なかのー」 根津は立ち上がる。 「お前、なんかいいな」 そして、 あたしを押し退けて 錆びた扉も押し退けて 階段を降りていく音だけが聞こえた。