「小羽ちゃーん」


誰かが後ろから小羽に向かって走ってきた。
よく見てみると、このみだった。


「こここここここのみちゃん!?」


「このみちゃんおはようです」

「おはよう!!わたし、傘持って来るの忘れちゃって・・・よかったら入れてくれないかな?」

「わたしの傘は小さいですから留太さんの傘に入るといいですー」

小羽は笑顔で留太に微笑みかけた。
留太はとても緊張しているようだ。


「留太くん・・・だめ?」

「そそそそそそそんなことないよ!!どうぞっ」

「ありがとう」


留太の恋一歩前進したことで小羽の折れていた羽が治りかけてきた。
キューピットには恋を応援する人の恋が成就するにつれ、体が成長するという仕組みになっている。
小羽は今まで人の恋を成就できなかったため、体が小さいのである。