涙の味は塩味。 流れ出る涙は、口の中に広がる。 しょっぱくて切ない味がした。 「おいっ、 俺がいない間に何があった?」 目を大きくして、慌てたような声がした。 タクさんは手に飲み物を持っていて、 私に一つ渡すと、前の椅子に腰を下ろす。 「タクさんに・・・、嫌われたかと思った・・・」 涙ながらに言う言葉に、 タクさんはやっぱり驚いた顔をしていて、 「どこからそこまで話が飛ぶんだ?」 、って不思議そう。