21世紀人のカルテ

そう。熱いんだ。


俺の背中が。


俺の背中が熱い。


まるで火がついたように。

なんだか体に力が入らない。


カチャン



何かが落ちた。



ナイフだった。


黒い地面にナイフが太陽の光を浴びて白く光っている。



俺のナイフだ。


赤はまったくついていない。


でも、確かに刺さる音はした。



なのに何故?



さっきから背中が熱い



いったい、何が・・。



背中を探ってみる。


と、

固い感触


これは・・


ナイフのようだ。



一つしか持ってきてないのに二つ目がある。



どういうことだと、もう一回触ってみようとしたが手がうまく動かなかった。



それだけじゃない。


足がふらつく。
立ってられない。


地震でも起きているのかと思ったが、他の人間はしっかりと立っている。



いったい、何が起きているんだ?