「それに、卒業してからも、あなた留学を目指すんでしょ?だったら、あなたの将来の為にも、健への気持ちはここで断ち切っておいたほうがいいと思う。」 美和子さんの言葉に、最後にとどめを刺されたように、心が痛む。 喉の奥から、やっとの思いで声を絞り出す。 「…分かりました。健ちゃんのコトは、諦めます。」 「ありがとう。」 美和子さんが、優しくつぶやいた。 アタシは、涙を押し殺すのが精一杯だった。