「そろそろ式始まるよ、行こう!」
そう言って、萩原サンは立ち上がった。
「あ、あのっ!あたしホントは、妹じゃないのっ!」
突然のあたしの言葉に、萩原サンはきょとんとした。
あたしはかまわず続けた。
「ホントは、ただの隣に住んでた知り合いで。あっちゃんには、あ、あつし君には、小っちゃい時から妹みたいに可愛いがってもらってて、それで…」
言いながら、なぜか涙が溢れてきた。
自分が何を言いたいのかも分からない。
この人に、何を知って欲しいんだろう。
あたしは、溢れる涙を止められず、言葉に詰まった。
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