勢いで飛び出してきたから、アタシが持ってるのは唯一携帯だけ。 財布もない。 夜は夏でも少し冷えるな。 行くあてもなく、仕方なく近くの公園のブランコに腰掛ける。 携帯をいじりながら、健ちゃんの連絡先で手が止まる。 何かあったらいつでも連絡していいって言ってたよね。 通話ボタンを押そうかどうしようか悩む。