綾は、小西のドアの前で止まっていた。 ・・・大丈夫。 いつものようにすれば。 かすかに、きれいな女性と小西の2ショットが浮かび上がった。 ・・・だめだめ。 そんなことを考えないで。 何回ため息を漏らしたのだろう。 チャイムを押した。 いつもなら、チャイムを押さずに勝手に入り込む。 今日はそんな気分ではなかった。