(*孝幸side*)



「大丈夫だよ。何もされてないよ」



抱き締めた瞳は、そう言った。

2人をみた時の状況から、何もなかったとは思えないが・・・


とりあえず、事には至ってなかった。


俺は、男・・・店長の方を見る。
よく見ると店長の目が濡れていた。



「孝幸・・・瑠美さんと・・・」



瞳が不安そうな顔をして聞いてきた。

きっとこの男から聞いたのだろう、俺とあの女がどうなるか・・・



「彼女がどうした?」


「どうって・・・その・・・。。まさか、瑠美さんの誘惑に負けちゃったわけっ・・・」


「なわけないだろ?瞳こそ、店長の誘惑に?」


「ば、ばかぁっ。。そんなわけないじゃん。。」


「分かってるよ。んで・・・」



ちょっと膨れた瞳の頭を撫で、男に問う。