しばらくの間、泣き続けた猛さんは顔を上げ、隣りに寄り添っていた朝美さんを見つめ、



「朝美、俺・・・今からでも、いい父親になれるかな…?」



「猛・・・。…なれるよ。急がなくてもいい、一緒に支えあって、梓を愛していこう?」



「朝美…。。ぅぅ…(泣)。」



「ほら、泣かないでよ。…梓っ!」



笑顔の朝美さんは、タロウさんと遊んでいた梓チャンを呼んだ。



「ママぁー!どしたのぉ?」



ぱぁっと明るい笑顔で朝美さんに抱きついていった梓チャン。。



「梓・・・?ぱ、パパだよ・・・?」



少し不安げに梓チャンに問いかける猛さん。



「パパぁ・・・?」



「パパ泣いてるよ?梓の泣き虫はパパ似だねぇ!」



そんな2人の間に入った朝美さん。
さすが、ママだなぁ。



「あずしゃ、泣き虫じゃないもん。…パパ泣いちゃだめ!」



そう言って猛さんの頭を撫でた梓チャン。



「…梓っ!」



梓チャンと朝美さんを、力強く抱きしめた猛さんを見たら、分かった。



もうこの家族は安心。





タケさん。



愛って、何だろうね?



2人じゃ頼りないから、



この子が生まれたら、3人でお勉強しようね?






私はそっと、お腹に手をあてた。



タケさんの手が重なった…♪





~*ちなつside*~