(*健side*)



正直、ほっとした。


やっぱ、身に覚えがないはずだ。


梓チャンは俺の子じゃなかった。


だけど、なんで梓チャンが俺の名前を知っていたのか。



その訳が今、あさみさんの話ですべて分かった。



「梓の父親は、猛、中山 猛(ナカヤマ タケル)って言うんです。…住所を調べたんですけど、あの辺りくらいしか分からなくて…(泣)、、梓を、、梓を置いてきてしまったんです。。」



あさみさんは泣き崩れてしまった。
そんなあさみさんに、ちなはハンカチを差し出し、



「泣かないでください。あさみさんも苦しかったんですよね。話して下さい。私達、聞きますから。1人で抱え込まないで。」


「正直、梓チャンを一時は自分の娘みたいに思いましたから。」



パパ、パパってくっついてくる梓チャンを、ホントに俺の子かもって、思い始めてたんだよな。実は・・・。。



「あ…ありがとう。。(泣)」


「ママ~?どしたの?どっか痛いの?」



涙を流す母親を心配する梓チャンが、すげえ健気で、俺まで泣きそうになった。