もう一度…

そんな昔の事を思い返している自分が嫌になり、ため息をついているうちに、電車は会社がある駅に走り込んでいた。


私が勤めているこの丸藤証券は、社員が千人を越える一流企業だ。そこで私は事務の仕事を七年間続けている。


七年って軽く言えるが私はかなりのベテラン。つまりお局様だ…


私は自分のポジションを事務のリーダーと解釈しており、元々のA型気質からか仕事に関しては妥協はしない。

「ちょっと佐藤さん!このコピー曲がってるわよ!全部やり直してちょうだい」

「はぁ〜い…」


最近の若い娘はもうっ!と眉間にシワを寄せ仕事を再開した。