もう一度…

「ちょっと!美里ぉ!?」

何がなんだか解らないじゃない!
…可愛い乙女か。今年で四十なのに。
ちょっと、憧れるかも。


どうでも良いような考え事をしていると、また携帯が着信を知らせてきた。


「知らない番号。」


いつもなら知らない番号には出ないが、今日はその相手が気になった。


「もしもし。」


「もしもし。隼人です。」

「………」


状況が理解できず、固まってしまう。


「いきなりごめんなさい。昨日の事が心配で美里さんから番号を教えてもらったんです。」

美里…。そういうことね。
先程の美里の言葉が理解できたとこで、また引っ掛かることが出来てしまった。

「いえ。大丈夫ですよ。…ところで昨日そんな心配されることしました。」


聞きたくないが、やはり気になってしまう。