もう一度…

「隼人は元々、ピアノ弾きなのよ。オーナーが頼んで無理矢理接客もやらせてたけどもうヤだって。」


「そっか。確かにあの人は店の雰囲気に馴染めなそうだね。」


なぜ動揺しているのか自分でも解らず、必死に冷静を装ってみた。


「あ〜!無理してるでしょ?番号ぐらい聞いとけば良かったって!?」


「別に…そんな……!」


「今は良いけど、この後は可愛い乙女になるんだぞっ!」

冗談混じりの言葉を残して電話は切れてしまった。