悪魔の彼2





王宮にいた癖で靴を履いて上がってしまったのに気づいたのは、二人で家を出るときだった。



しかし、そこまで気にならない







やはり混乱しているのだろうか?











ププッ












短く二回クラクションがなり、この扉の外にタクシーが来ていることがわかる







「あっ!来ちゃった!急ごう?」




久しぶりで二回目にやって来る私の家を、興味がないふりをしながらも気になるように辺りを見るイアに、私は声をかける。








扉に手をかけて、急いでタクシーに向かう。





タクシーのドアはどうやら自動のようで、私達が寄ると自然に開いた。









「おや、デートかい?」






タクシーの運転手が少し顔をニヤつかせながら私達に聞く








「○□病院に行ってください」





質問に答えない私達に不満の色をちらつかせながらも、はいよーと間抜けた返事をして運転手はアクセルを踏んだ。