絶対お前のほうが馬鹿だろ。

あたしの視線に気づいたのか、あたしのほうを田口唯は見た。

『…あぁ、悪いけど俺、馬鹿じゃないから。天才だから。』

鼻であたしのことを笑う田口唯。


…はぁ!?
今コイツ、自分のこと天才っつった??
プーっ笑えるー
自分のこと天才って言う奴にかぎって馬鹿なん…


『新入生挨拶。新入生代表、田口唯。』

『はい。』

いつの間にか長ったらしい校長の話は終わっていた。
…ってぇぇえッッ!!
まぢ天才なのッッ!?


周りの女子の声が聞こえる。


『唯くんってまぢすごいらしいよ。』

『あー、学校始まって以来、最高得点で入学したんでしょ??』

『うん、しかも国語以外全部満点だったんだってぇ』

『はぁッッ!?まぢ??顔もかっこいいし、完璧だね、唯くん。』