『…はぁ…うぜぇ…』

この不良の登場にどうしていいかわからない新米教師。

丸子先生が黙ると、突然寝ていたはずの唯が口を開いた。

『何しに来たの??携帯いじって、教師いじめにきただけ??』

冷たい口調で喋る唯を綺は睨みつける。

『はぁ??何お前。あたしはただ学校来たかっただけだし。来ちゃいけねぇの??』

綺の発した言葉に呆然とする丸子先生。

『…ねぇ、田口くん…睨むのやめたら??』

5分経っても睨み続ける唯に痺れを切らし、声をかける夕輝。

『関係ねぇだろ。』

唯はそうぶっきらぼうに言い放つと、机を思いっきり蹴った。

さすがにこの行為には綺でさえもビックリして目を見開いた。

そして、唯は蹴った机を元に戻すと、夕輝をギロッと睨み、また寝はじめた。

(何なの、コイツっっ!!)
と夕輝は心の中で思った。


これが運命の出逢いになるなんて、この頃はまだ、誰も予想してなかったんだ。