だがそれでも絶対的なこの法則に反して、剣で魔法に勝利する者もいなくはない。
それは扱う者の差。
魔法を行使する者の油断、慢心。
剣を振るう者の熟練、奇策。
魔法が有利ではあるものの、決して常勝ではないのだ。
ならば俺がネルスを凌駕するものは何か。
痺れるような灼熱の空気の中考える。
いや、考えるまでもない。
俺が凌駕できるものは、憎悪。
ファイアルを、ドーラを滅ぼすという幼き頃からの憎悪。
泥水を啜っても、地面に這い蹲ってでもこの世から根絶やしにしてやると誓った。
それに加えて今は…。
俺は炎の洗礼を受けながら、傍らに立つ娘の顔を見る。
…なんて事だろうな。
復讐に生きる俺が、偶然道行きを共にしたアイシャにここまで肩入れするとは。
お前の屈辱、晴らしてやる。
俺はアイシャに、どこか似たものを感じていたのかもしれない。
それは扱う者の差。
魔法を行使する者の油断、慢心。
剣を振るう者の熟練、奇策。
魔法が有利ではあるものの、決して常勝ではないのだ。
ならば俺がネルスを凌駕するものは何か。
痺れるような灼熱の空気の中考える。
いや、考えるまでもない。
俺が凌駕できるものは、憎悪。
ファイアルを、ドーラを滅ぼすという幼き頃からの憎悪。
泥水を啜っても、地面に這い蹲ってでもこの世から根絶やしにしてやると誓った。
それに加えて今は…。
俺は炎の洗礼を受けながら、傍らに立つ娘の顔を見る。
…なんて事だろうな。
復讐に生きる俺が、偶然道行きを共にしたアイシャにここまで肩入れするとは。
お前の屈辱、晴らしてやる。
俺はアイシャに、どこか似たものを感じていたのかもしれない。


