月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐




それはまた華やかな造りが目に入り、私は目を丸くした


ウァルドの城とはまた違って、とてつもなく華やかな城だった


「…すご…。」


『すごいやろー。
何を隠そう、魔界の王の城やもんな。
豪華で当たり前っちゅーねん。』


仁はへへっと自分の事のように笑う



ウァルドは相変わらず沈黙したままだったが、さっきよりかは表情が和らいでいた



『あ、俺らと離れんようにしときな?
位が高い悪魔の集いやけ、そんな人間にがっつく奴はおらへんやろうけど。
一応な。
俺が心配やし。』


仁がポンポンと私の頭を撫でた