flower music

『でも大晦日まで……。』


『もうヘリは準備してある。』


早っ!!!!


『せめてみんなにお別れくらいいいじゃない。』


『お別れを言いにいくのか?それともアイツに会いに行くのか?』


『最後くらい、彼氏を見たっていいじゃない!!!!!』


バン!!!!


『………ん……いや……。』


日向は無理矢理キスをしてきた。


いくらあたしでも男の力には勝てず、


ただそれを頑張って受け入れるしかなかった。


日向のキスは怒りに満ちていて、とても荒々しかった。


海斗………。


海斗の、あの優しいキスが欲しい。


最後くらいキスをしとけばよかったな。


海斗………。


日向とキスをしているのに、


頭の中には海斗しかいなかった。



『………何で泣く。』


『え……?』



『何で俺がキスをしたら泣くんだよ!?』


あたしの頬に、雫が落ちた。


あたし、最近泣き虫になったんだね。



それに腹が立ったのか日向はまたキスをしようとしてきた。









ドンドン!!


『日向様!!大変です!!』


『何だ?』









『屋敷に侵入者が入ってきました!!!!』