姫は部屋で、勉強をしながら 外の景色をちらちら見ていた。


姫は、薬草作りの勉強が好きだった。
傷ついた動物を、直したいからだった。




雨音は 激しくなり、城内はざわめいていた。


青の国のつかいのものが、この城にきていた。

雨にうちつけられ、 ひどく 弱っていた。

馬を 休ませていた。


つかいのものは、ベッドから 一通の手紙を渡した。


上官が受け取り、目を通した。


ひきつり顔になり、あわてて 王の部屋に向かった。


そして、王と 上官らは 会議を重ねた。



長い長い会議が行われた。



終わる頃には、窓の外から 朝日が さしこんでいた。


雨はとうにやみ、真っ赤な 光りがこの国を照らしていた。


つかいのものは、窓からさしこむ朝日に照らされ、そっと 息をひきとった。