「レキとニーナも、密会中?」


「んなっ!? 誤解しないでララちゃん!」


「そうよララ!なんでこんなヤツと好んで夜中に会わなきゃいけないのよ!」


「…二人共、顔真っ赤だけど」


ゼンの冷静な指摘に、一瞬空気が静まって…すぐに、みんなで顔を合わせて笑った。



"幸せ"を一言で言い表すなら、私は迷わず"今"って言う。


大好きな人、大切な人たち。


そんなみんなと一緒に、私は生きていられる。



私の真っ白だった地図は、途端に色鮮やかに変わった。


その地図はまだ未完成だけど、きっと素晴らしい地図になる。


「………」


右手に温もりを感じて視線をずらすと、しっかりと握られた私の手。


ゼンに微笑んで、手を握り返した。



…失いたくない、大切なもの。


それはキラキラ輝いて、宝物になる。


「あー!見つめ合ってる!」


「邪魔しないのバカッ!」


二人が言い合う中、私とゼンは月明かりの下、



そっとキスをした―――…