「訓練次第できっと、自然を操れるようになる」


「訓練…」


ジークは微笑むと、いきなり私の頬を引っ張った。


「いっ…!?」


「しっかりしろ、ララ!俺の知ってるララは、どんなことにも突っ込んでくやつだったぞ!」


つ、突っ込んでくって…


「…ゼンくんたちに、逢いたいんだろ?」


ジークはゆっくりと、私の頬から手を離す。


頬のヒリヒリした痛みが、違う痛みに変わった。


「…うん。逢いたい」


ジークは再び笑うと、よし、と言って私の頭を優しく叩いた。


「特訓するか?今から」


「………うん!」


私は笑顔で頷くと、ジークと共に部屋を出た。





それから三日。


ほとんど休まずに、私は力を自分の意思で使うことを猛練習した。


これが思った以上に難しく、自然はなかなか私の言うことを聞いてはくれなかった。


でも、最初はそよ風だったものを、突風に変えることや、荒波を起こすことなど、少しずつ変化を起こせるようになった。