一人で過ごすには十分すぎるほど、広い部屋。
その空間を、色鮮やかな家具が彩る。
小さく、けど逞しく育つ可愛い花たちが、至るところで私を見つめていた。
「うわぁ…ここ、元は誰の部屋だったの?」
私が顔を輝かせてそう訊ねると、サンはサラリと返事をした。
「いや?元から誰の部屋でもないけど」
「…え?」
目をぱちくりとさせる私に、サンは「まぁ、元からララの部屋だな」とかよくわからないことを言う。
「えっと…誰もこの部屋は使ってなかったってこと?」
「そう」
じゃあ、何でこんなに可愛く?
その疑問を口にする前に、サンが答えをくれた。
「―――いつか出逢うララの為に、用意した部屋だ」
その答えは、私の言葉を奪うには十分だった。
私の…ため。
いつ出逢えるのかわからないのに。
サンの仲間になるとは限らないのに。
それでもサンは、私のためだけに、この部屋を…?


