「―――は?」


二週間後。


俺たちはニーナとクレアの手伝いを受け、船を出来る範囲で修復し、同時に食料も集めた。


航海の準備が整い、いざ出発というときになって、俺はニーナの言葉に耳を疑った。


「は?じゃないわよ。聞こえたでしょ?」


怒ったように眉を寄せ、ニーナは腰に手をあてた。


「あたしたちも仲間にしてって言ってんの!」


「………」


「いやいやいや、何言ってんのお前」


言葉を失う俺の代わりに、レキが抗議の声を上げる。


「お前は女だぞ?一応!しかも航海の経験なし!」


「…一応じゃなくても女だけど?」


「いーたたたたたっ」


ニーナは恐ろしいほど満面の笑みで、レキの耳を引っ張った。


「それに経験が何だっていうの?これから学べばいいじゃない!」


「…マジで勇ましいよ、お前」


レキが涙目でそう言うと、助けを求めるように俺を見た。