この世界には、三つの種族が存在する。


人間、人魚、そして天空人。



俺はその天空人の末裔なのだと、いつだったか父さんに知らされた。


それと同時に、このことは誰にも言ってはいけない、と。



理由は簡単だった。


天空人はその凄まじい治癒力から、恐れられ、排除される対象となったから。


すでに天空人は、架空の人種となってしまっていた。



知られてはいけない。


だから、俺は誰にも言ったことがない。


最近よく話すようになったレキにだって。





…なのに、何故?


今のこの現状は、何故起こってしまったんだ?