紺碧の地図


他にいた仲間も、ニーナの応援に駆けつける。


「すごい…」


ニーナの逞しい姿に、私は見入ってしまっていた。


けど、そのとき視界の端で捉えたものに、私は一瞬で血の気が引いた。



さっきニーナが倒した敵が、意識を取り戻したのか、ゆっくりと起き上がった。


その手には、しっかりと剣が握られている。


「………!」


頭で考えるよりも先に、足が動いていた。


ただ、私も誰かを護りたいという気持ちが、心にあった。



みんなは、それぞれが敵の相手をすることに精一杯で、一度倒れた敵を気にもしていない。


だから、だから…私がどうにかしなくちゃ…!



苦しそうな呼吸をしながらも、その敵はニーナを狙い剣を振りかざした。


ニーナを傷つけるなんて、私が許さない。


私は走ったその勢いのまま、相手に突っ込んだ。


「!!」


私と敵は一緒になって近くの机にぶつかり、朝食のお皿が落下しては、その破片が飛び散った。