楽しそうに話す三人を見て、私は自然に頬が緩んだ。
何か、無性にみんなに会いたくなっちゃった。
「あ…。アルザ、そういえばここはどこ?」
「オレらのアジトみたいなもんだよ」
答えたのはアルザではなく、アランだった。
「国の隅っこにあるからあんま目立たないし。まぁ、王宮からそんなに離れてる場所でもない」
「そっか…」
それなら、誰かが見つけてくれるのに、そんなに時間はかからなさそう。
あとは、"誰が"一番最初に見つけてくれるのか。
アルザはゼンを望んでいるけど、私は…
「―――、」
一瞬、視界がぐらりと揺れた。
すぐに戻ったけど、少し呼吸が苦しい。
「ん?どうした?」
「ううん、何でもない」
アルザに声をかけられ、とっさに私は作り笑顔を返した。
…困ったな。
ここの土地、私には少しきついみたい。
早く…誰か来て―――…


